終活はなぜ必要なのでしょうか?

高齢の方が急速に増えている昨今、終活という言葉も以前に増してよく耳にするようになりました。

終活をしていなかったとしたら、どのようなことに困るのでしょうか?

今回は、終活の必要性についてお話ししたいと思います。

家族と離れて暮らしていたり、知人がいても同じように高齢であったりして、身の回りの世話を頼れなかったり、孤立する可能性が高くなります。 

もしも自宅で亡くなり、何日も経ってから発見された場合、遺体の腐敗が進み、自宅の修復や処理が困難になります。

賃貸の場合には、貸主をはじめ同じ建物の住人にも迷惑をかけることになります。

さらに死後の埋葬や遺品整理などの手続きも発生するため、多くの関係者を巻き込む事態となる可能性もあります。

自分の意思を持って、周囲になるべく迷惑をかけることなく一生を締めくくるためにも「終活」は非常に重要だと言えます。 

もちろん、まったく迷惑をかけないで亡くなっていける人間はいませんから、やれる限りでいいのです。

まずやっておきたいのは、身元保証人の確保と身辺整理です。

身近に引き受けてくれる人が見つからない場合、成年後見制度を利用する方法もあります。

この制度には「法定後見制度」と「任意後見制度」の2種類があり、必要な手続きや対象者、本人の同意の有無などが異なりますので、地域包括支援センターや社会福祉協議会などの窓口であらかじめ相談しておくのがよいでしょう。

また、生前に身辺整理を済ませて身軽にしておくとともに、エンディングノートや遺言書を準備しておくことも重要です。

家財の処分には思った以上の手間や時間がかかりますので、元気なうちから少しずつ整理を始めましょう。
家の片付けなどをイメージしていただけると分かりやすいかと思いますが、片付けや処分は時間や労力をかける割になかなか捗りませんよね。
家財の処分は緊急性がないと感じてしまいがちな分、もっと捗りにくいのです。

自分の亡き後、思い入れのあるものを(自分の知らないところで)業者に処分してもらうよりも、元気なうちから思い出をたどりながらお別れするのもおすすめです。